ほうせんご映画感想備忘録

ほうせんご/青野圭太が見た映画のタイトルと感想をメモります。全方面にネタバレ有。

『葛城事件』

秋葉原の通り魔事件とかを参考にした映画

 

父・清(DQN)母・信子

長男・保 次男・実

 

事件を起こして死刑判決を受けた次男と獄中結婚した、死刑反対女・星野順子

 

最近高田公太さんの愚狂人レポートを読んだけど、これも順子が愚狂人に触れて勝手に傷ついて走って逃げるみたいなタイプの映画

こういう自分から関わって自分が怪我して命からがら逃げる、みたいなタイプの映画好きだわ

 

父が母をレイプしようとして拒否されて、母は家から消える。

営業からリストラされた長男は赤ちゃん生まれたばかり。なんとか再就職しようと面接するも汗ダラダラ。とうとう追い詰められてビルから飛び降り自殺。

そういう中で家族から腫物のように扱われていた次男が地下鉄で通り魔。

っていう時系列と、

稔に面接に行く順子のストーリーラインの二本で進む。

ラスト、稔の死刑執行が終わった後、清は家を建てた時に植えたみかんの木で首吊りを図るも失敗して、テーブルの上に残ったとろろそば?をすする。

 

結構面白かった〜シリアスで重くて暗いように見えて、よその家の不幸って滑稽だったりする。だから画面的には結構面白い

父親が家の中めちゃくちゃに壊すシーン、和室に椅子を投げたあとの跳ね返り、よかったな……

 

そんなに書くことないな……

兄の死のショックが通り魔に一番影響を与えてるかな?と感じた

家族全員が稔への違和感を感じつつも、父親が首を絞めて殺そうとした以外にアクションなし。

 

通り魔って逃げられると思ってたけど、近くであのでかいナイフで襲われたら完全に無理だ!

 

自殺失敗した父親はどうやって生きていくんだろう。遺族への賠償金とか請求されてないのかな?

世の中わからないことだらけだ………

ソースどっかの感想サイトなんだけど、何かの通り魔事件の犯人も死刑執行爆速だったようだ

調べたら宅間守かな?池田小学校の

この人も獄中結婚してたんだな

 

こういう映画は悪趣味に見えるけど、きっかけに過去の通り魔事件調べちゃうなぁ

別にそういう啓蒙目的で作ってるわけじゃないと思うけど!

 

これ見た後にシンゴジラ流してるけどゴジラ つよい

『子宮に沈める』

ワンオペで幼い姉と赤ちゃんを育てる母親
最初こそ頑張って良い母親であろうとしているが、父親からの拒絶、悪友の誘いで水商売を始め、そのうち家に男を連れ込むようになり、子供たちを今に閉じ込めて遊びに出かける


育児放棄により幼い弟が死亡、姉はゴミを漁り、マヨネーズや水でなんとか食いつなぐ
母親が帰宅し、ウジが湧いた弟の死体を洗濯機で洗い、生きていた姉を風呂に沈めて殺す


母親は今のテーブルに2人を並べて、編みかけだったマフラーを巻く
マフラーから伸びた赤い糸が繋がったままの編み針を自分の膣に押し込めるのだった

みたいな話(あらすじ書いておかないと忘れるわ)

 

実際に会った大阪二児遺棄事件がモデルらしい
亡くなった子供たちが糞尿を食べてまで生きようとしてたというので有名かも(母親のやった仕打ちがおぞましすぎる)

途中で娘が息子の股間に顔を近づけてるシーンがあり、(多分母親がしてたフェラチオを真似ようとしている)かなり母親の心にくるものがあったんじゃないかと…


冒頭の経血で汚れたパンツを洗うシーンと、編み針のシーン(およびラストシーンのシャワー室)が対比になってるんだよね多分

編み針で中絶しようとしたのか?掻破術のように。でも逆に毛糸を通じて子供の魂を再び自分の子宮に帰す儀式にも思えた。

 

テーブルにこぼれたチャーハンとか、弟の哺乳瓶を奪って飲む姉とか、前髪の伸びた姉とか、ところどころ解像度高い描写があって良かった。


そもそも母親が帰ってくるところまでやると思わなくてビックリ
誰も知らないではついぞYOUは帰ってこなかったし。
子供が勝手に衰弱して死ぬのって体罰とかの虐待されてるのと違って普通に見れるな


実物はどんだけ悲惨だったか…

『パラノーマルアクティビティ』『ブレアウィッチプロジェクト』字幕

ホラーを語る時に必ず名前の上がる2作。

モキュメンタリー。正直ゲームの名前?と思っていた……

 

パラノーマルアクティビティ

彼女のケイティが悪魔付き。家で変なことが起きる。彼氏のミカが挑発するせいでどんどん悪化する。

幽霊は迎合、悪魔は恐ろしい、みたいな文化なんだよね……?

地縛霊より神や仏に障って起こる祟りの方が怖い、と言い換えると日本人の我々でもなんとなく分かる…………?かな?

結構面白かった。途中長尺でケイティがベッドサイドに突っ立ってるシーンが好き。あれ自分だったら(その演技をするのが)無理だわ

多分2時間くらいただ立ってた……

オチ突然ドラゴンボールみたいで笑っちゃったよ

 

ブレアウィッチプロジェクト

最近YouTubeで好んで見ている山岳遭難もの!

ヘザー、マイク、ジョシュの男女3人で土着怪談、ブレアウィッチを撮りに行くぞ!

森で迷った!変な物音がする!遭難ナウ!喧嘩!煽り合い!DQN!罪のなすりつけ合い!

みたいなのが1時間くらいにわたってダラダラ描かれる

 

これ小さい時に見てたらすごい怖かったと思うけど、フォロワー作品をたくさん見ているので……(ほん呪とか)

廃墟でただ突っ立ってる人って怖いけど、もしやこれが走りか……?

テントの周りにケルンが3つ積んであるのリアルにやられたら私ならその時点で発狂して死にます。

 

遭難した時は沢に降りたらいけない!これだけ覚えて帰ってください!

『ダンサーインザダーク』字幕

感想書かないとマジで見た内容忘れちゃうわ!

 

チェコからの移民のセルマは歌と踊りが大好き!しかし持病で失明寸前。息子のジーンも遺伝で同じ目の病気!息子のための手術費をせっせと稼いでいるが(この金額もなんか現代の感覚だと200000円くらい?と大したことないのもショックだな)大家に盗られてしまう。しかも大家と揉み合った末に銃が暴発。

そのまま大家の自殺を手伝わされてしまうし自分も重いアタッシュケースで頭をガンガン殴ってトドメを刺してしまう。

あとはセルマの裁判〜死刑執行までが描かれる。

ちょっと最後の首の骨が折れるグキッて音ライトで笑っちゃった。実際ああいう音なのかもしれないけど

あと労災で機械に手の指潰されないかとか本当に怖かった。よかった……。

 

個人的にめちゃくちゃ良かった〜最後泣き喚くセルマの手にジーンのメガネが手渡され、息子が無事に目の手術を受けたと知って歌いながら死刑執行されて死ぬ主人公。

途中陸橋でかかるI've seen it allという曲が良すぎる。これがセルマの心境の全てなんだよね多分

勝手な想像だけど、失明の恐怖に怯えるのも、手助けされる惨めさも、移民の心細さも現実の全てが嫌だったんじゃないかな。

唯一の望みがジーンが手術を受けることで。

手術費溜め終わった後の盲目での暮らしとか、その後のことは何も考えてなさそうだし……

 

だから主人公の望みが貫徹された映画としてすごい好きだな

刑務所入れられてから死刑執行までの描写がめちゃくちゃ丁寧(冗長ともいう)だったのも好感しかない。

パルムドールの映画ってもしかして全部いい?

わたしはダニエルブレイクもシングルマザーの辛さみたいな映画で、めっちゃ好きなんだよね〜

セルマが子供を産んだ理由が「赤ちゃんを抱きたかった」っていうのもいいなぁ

子供が産まれてくるなんてそのくらいの動機でいいじゃんね。

 

願わくばセルマに孫を抱かせてあげたかった……。

多分失明に向かうセルマにとって音楽と触覚こそが確かなものなんだけど、

ジーンのメガネの立てるかすかなプラスチックの音とかその軽さとか感触が首にかかる縄にはるかに勝ったんじゃないかなー

 

マジでめっちゃいい映画だった!好き!!!

『シャッターアイランド』字幕

寝つくための映画として見た!効果はべらぼうだ!

って感じで序盤は面白そう、中盤はいはい、って感じだったんだけど、ラストが良かったです。

結局、見失ってしまう自分自身を恐れてロボトミー手術を受けることに決める主人公。と言うことでいいんだよね……?

看護師がロボトミーに使うあの長い釘みたいなのを持ってくるシーンから「うおおー!」ってなった

 

途中から主人公と相棒が同じ服を着るので視認性がめちゃくちゃ悪い。しかも暗いところに行くし。

洞窟内に本物のレイチェルがいるところはびっくりした。けど、2段落ち的なことですかね?

やばい、いつも以上に感想になってない。

途中のナチスの収容所のシーンも、加害者の誤認とか色んな伏線になってて良かった。凍ってる死体のシーンなども芸術展高い。

なんか、あのフランス映画のメタモルフォーゼみたいなやつを思い出すロケーションだった。タイトルが思い出せない。あのナースと少年のおねショタで少年が子供産むみたいなやつ………。はい………。

☆☆くらい。

『シェルブールの雨傘』字幕

字幕しかないだろ!ミュージカル映画なんだけど!

3部に分かれてて演劇みたいだった。第1部はバカップル。まさか、2部でそんな展開になろうとは…………。

徴兵で引き裂かれたバカップルの話。

最後のジュヌヴィエーヌの貴婦人なんだけどなんとも言えない悲しみが…含みがある感じ。

ファッションみんな可愛い〜傘屋の内装も可愛い。

主人公母娘、経済的に困ってるはずなのに今の日本に比べたら全然豊かだ……カルチャーショックを受けた。

悪くない映画だった。

☆☆☆

『鍵泥棒のメソッド』

期待しすぎてて普通でした……。

でも、エンディングでキャラ名/役者の表記だったのマジで助かる助かる助かる

最後、多分水嶋かなえって名前がまるで囲まれてるところ泣きポイントだったと思うんだけど、木島佳苗モチーフだったりする?とか余計なことを考えてしまってダメだった……

これ名前の合致が偶然なら最悪だし、意図的だとしても意図がわからんからダメ……。

葬式の父さんのビデオはちょっとウルウルきた🥺

でも全体的に普通だったな……あまり好みのタイプの映画ではなかった

☆☆くらい……