ほうせんご映画感想備忘録

ほうせんご/青野圭太が見た映画のタイトルと感想をメモります。全方面にネタバレ有。

『ダンサーインザダーク』字幕

感想書かないとマジで見た内容忘れちゃうわ!

 

チェコからの移民のセルマは歌と踊りが大好き!しかし持病で失明寸前。息子のジーンも遺伝で同じ目の病気!息子のための手術費をせっせと稼いでいるが(この金額もなんか現代の感覚だと200000円くらい?と大したことないのもショックだな)大家に盗られてしまう。しかも大家と揉み合った末に銃が暴発。

そのまま大家の自殺を手伝わされてしまうし自分も重いアタッシュケースで頭をガンガン殴ってトドメを刺してしまう。

あとはセルマの裁判〜死刑執行までが描かれる。

ちょっと最後の首の骨が折れるグキッて音ライトで笑っちゃった。実際ああいう音なのかもしれないけど

あと労災で機械に手の指潰されないかとか本当に怖かった。よかった……。

 

個人的にめちゃくちゃ良かった〜最後泣き喚くセルマの手にジーンのメガネが手渡され、息子が無事に目の手術を受けたと知って歌いながら死刑執行されて死ぬ主人公。

途中陸橋でかかるI've seen it allという曲が良すぎる。これがセルマの心境の全てなんだよね多分

勝手な想像だけど、失明の恐怖に怯えるのも、手助けされる惨めさも、移民の心細さも現実の全てが嫌だったんじゃないかな。

唯一の望みがジーンが手術を受けることで。

手術費溜め終わった後の盲目での暮らしとか、その後のことは何も考えてなさそうだし……

 

だから主人公の望みが貫徹された映画としてすごい好きだな

刑務所入れられてから死刑執行までの描写がめちゃくちゃ丁寧(冗長ともいう)だったのも好感しかない。

パルムドールの映画ってもしかして全部いい?

わたしはダニエルブレイクもシングルマザーの辛さみたいな映画で、めっちゃ好きなんだよね〜

セルマが子供を産んだ理由が「赤ちゃんを抱きたかった」っていうのもいいなぁ

子供が産まれてくるなんてそのくらいの動機でいいじゃんね。

 

願わくばセルマに孫を抱かせてあげたかった……。

多分失明に向かうセルマにとって音楽と触覚こそが確かなものなんだけど、

ジーンのメガネの立てるかすかなプラスチックの音とかその軽さとか感触が首にかかる縄にはるかに勝ったんじゃないかなー

 

マジでめっちゃいい映画だった!好き!!!