ほうせんご映画感想備忘録

ほうせんご/青野圭太が見た映画のタイトルと感想をメモります。全方面にネタバレ有。

『怪物はささやく』吹替

久々にヒット!よかった〜

主人公のコナー役を田村睦心、木の怪物役を石塚運昇ではずれのない声優

石塚運昇の声やっぱめちゃくちゃ良いな〜と思った

 

ガン(おそらく)で死に行く母と、ソリの合わない祖母、優しいようでいて自分を腫物のように扱う父、理不尽な物語を語る怪物、自分をいじめるクラスメイト

に囲まれている主人公コナーの話なんだけど、全ては病気の母との関係に収束していく……

人は物語なしでは生きていけない、物語に癒されて生きていくってテーマかな?

介護疲れの話でもあると思う。

冒頭の朝の支度をする自立しきったコナーのシーン、結構異様だし、冒頭の祖母のセリフからもコナーが介護疲れしてるのがわかる。

祖母の家のもの壊すシーンはマジで胸が痛かったし、責めずに泣く祖母もめちゃくちゃ悲しかった。

コナーがそれほどまでに精神的に追い詰められていて、本人には自覚がないんだよね

父と祖母が、「大したことじゃない」って同じセリフを言う。

ある意味病気の母とコナーを捨てて新しい家庭を持った父と、まさに母の介護でコナーに1番立場の近い祖母が言うことで責任も重みも全然違う。

 

あとオープニングと途中の物語のアニメパートがかなり美しい。夜のとばりの物語を思い出した。芸術点高い〜〜〜。

最後のコナーの部屋見て、祖母の愛にめちゃくちゃ泣いちゃったよ。丁寧な作りのいい映画だった。これ2回目見たらもっと泣けるタイプだ〜

『罪の余白』『凶悪』『悪の教典(クソ)』

罪の余白

いじめで娘を亡くした内野聖陽VSいじめっ子クソメスガキバトル映画

 

取り調べで刑事が「俺も息子がいるけど事故で死んでんだよ」って言ったところすげー面白かった

 

いじめっ子のクソガキまじで悪魔でイライラが半端ない、ずっとこのままであと30分長かったら爆発するところだった

キスシーンびっくりした  あれは直前の面接シーンの「友達も恋人もいない」みたいな下から来てるんだろうな…

結構おもしろかった

 

凶悪

冷たい熱帯魚を見た後だとダメージ少ない。私に火をつけさせて!とか自分が直接手を下さないくせにやらせてやらせて!ってなるリリーフランキー邪悪だった

家の介護問題の方にも「凶悪」がかかってるよね こっちの方が身につまされた……

 

悪の教典

うんこ、うんこオブうんこ

マジで時間返してほしい

全部子供騙しのクソ映画 イキってる低脳高校生がメインターゲットでしょうか?

これを見てしまった事実がムカつく

このクソ教師を罪の余白のいじめっ子が倒す映画が見たい(突然のクロスオーバー)

 

『望み』

建築士の父、校正をしてる母、膝を悪くしてサッカーをやめた兄、名門高校受験中の妹の4人家族。

兄がある日帰ってこなくなり、兄の友達の死体が発見される。兄はサッカーをやめた後、悪い友達とつるんでいたらしい。また、もう1人殺されているという噂もある。

息子は殺人者かもしれない、もしくは殺されてるかもしれない。

みたいな中、マスコミや心ない世間にどんどん摩耗していく三人の家族の話。

 

建設会社の爺さんが土下座するところ悲しくて泣けた………

妹が可哀想、母と衝突するシーンがやるせない

 

父親が釣りに行った時の息子を思い出すシーンとか何気ないけどこういうの覚えてる父親ってシーン良い

 

母親が作中何度か「望み」って口にするけど、最後に息子の「望み」でタイトル回収があって気持ちいい!すごく派手なシーンはないけど、良作だった。

エンディングが森山直太朗なのもポイント高い。森山直太朗にエンディング歌わせとけばハズレなくない?キス我慢選手権とか……

「落日」ってタイトルいいな……

 

松田翔太の記者と母親の関係も後味良いことになってよかった。

多分松田翔太好き(好きというほど見てない)

 

マジで最後に見たドラマがペニシリンの仁かあまちゃんごちそうさんあたりなので、全然俳優を知らない

声優も知らない

俺はなんなんだ、オタクですらない………

『ウインド・リバー』吹替版

これとか1年以上前に見た映画な気がするけど、かなりよかった。全若者必見レベル

必見レベルなので全てうろ覚えで書きます!

 

若い女の子の死体が近くのトレーラーハウスからかなり離れたところで見つかった。

彼女は極寒の中こんな距離を走って逃げたのか?あり得ない!?

 

というところから、警察官の女性と地元でハンターやってるおじさんが組んで捜査する系のバディミッションBONDですね(実際ここのバディの関係程よくてかなり好き

 

被害者の殺された理由が本当に軽くてどうしようもないし、境遇を思うと胸が痛い。

貧しい少数部族(インディアン?)とかそういう関係もあって人から軽んじて見られるんだよね……

 

犯人への復讐の仕方が超〜スッキリするとともに、それでも被害者の女の子がどんな思いで極寒の雪原を走ったかを思うと、どうしようも無く悲しくて胸糞悪い。

アマプラで公開された時もかなり話題になってただけあって、本当に名作だと思う。

見てください。

『愚行録』

ながら見でした!すみません!

よくある、過去の事件の再取材、今だから出てくる話、幸せ家族に見える被害者たちの陰惨な面、まではよくあるなんだけど、

そこに児童虐待で刑務所に入れられてる妹っていうストーリーラインを入れたことで(そして最後はその妹との関係に収束していく)面白かった!

 

妻夫木聡がカフェの女を殴り殺すシーン、作り物というかフリすぎたのが残念だ。

村田先生のヘタッピ漫画塾で冨樫が「映画を見てこういう風にすればもっと面白くできる」って考える思考訓練法を紹介してた。

私だったらカフェの女を殴り倒した後は妻夫木聡になんか重いズダ袋を殴らせて、ビシャ!ビシャ!って顔に血飛沫が飛ぶアングルにしたい。

殴る音も入れたいけど、作り物でいいから血飛沫の水音だけ入れてもいいかもしれない……とか不敬なこと思った

 

満島ひかりという女優を覚えた…んだけど(幸の薄い千秋みたいな化粧をしている)この人が幸せになる映画ってこの世にあるんですか???

怒りでレイプされるシーンもめちゃ良かったんだよなあ。あとで見返そう。

 

名門女子大にいる、こういう男たちにヤリマンを斡旋する女って本当にいるのかな…そういうのとは程遠い大学生活を送ってたから見たことないんだけど、とか書いてたら思い当たることがあったのでいるな。

女性たちの描き方がドロドロしてたけど、作者男か〜と納得した。

最後のバスの中のカメラワークが秀逸でした。俯いた女たちの喜ぶ顔、名画みたい。(多分、笑った顔の陰で彼女たち一人一人が抱えているものの想像の及ばなさ、みたいな演出?)

 

ビンタしたサブカルっぽい女の人好きだ……と思ったけど、あの人がカフェの人なんだっけ??、あれ???これがながら見の弊害……

 

日本映画、視聴者が役者でキャラクターを見分けることに期待しすぎ。

顔なんていちいち覚えてねーよ!

 

最後に娘?が死ぬのがよかった。

あと妹の供述で、一家の娘を殺した描写があるのも溜飲が下った。

カメラワークとか見せ方とかがセンス良い映画だったと思う………そんなに語れるほど映画見てね〜けどな!

『悪人』

都市ボーイズはやせやすひろさんが罪の声回で「これ系の映画で一番」って言ってたので見た。

この日、罪の声の原作本を読んだばかりなのと、割と最近『怒り』を見てたので、いまいち……

満島ひかり、乱暴される演技上手くない?

腕を掴まれた時の「いってええ」の叫びがすげぇ良かった

ヒロインの人、なんか賞もらったらしいけど、田舎の出会いのない女はこんなに綺麗な笑い方しないだろ…とずっと思ってた。乱暴にセックスされた男にこんなに一途な愛を傾けるのもかなり気持ちがわからない……あと、なんでそんなほったて小屋みたいなところに逃げ込むの……殺人を犯した祐一はともかく、この女は祐一の「悲劇の」彼女として悦に浸ってる感じですごく嫌だった。

樹木希林の老人全部こんな感じじゃない!?老婆が嫌な目に遭ってるの嫌だ……本能的に見たくない

最後殺害場所に祐一がプレゼントしたスカーフが巻かれてるのが切なかった……

後味悪い………

 

被害者の両親、マスオを殴れずに帰ってきた旦那を迎える妻のラストシーンがめちゃくちゃ良かった

 

この監督、怒りの人と同じらしい。なら順当に怒りでパワーアップしてるじゃん!と思って、ひとりごちた。

 

個人的には微妙な映画だったなぁ……出会い系に関する感覚とかもこの10年でだいぶ変わってしまったから、当時この作品が人気だった?という点は面白いと思う。時の流れが目まぐるしいね

面白かった本『なんびょうにっき』

‪なんびょうにっき (ナックルズ the BEST) さとうみゆき https://www.amazon.co.jp/dp/B07727X9T8/ref=cm_sw_r_tw_awdb_c_x_ljEpFbJDGV96H 

 

私はKindle Unlimitedの民です。

自分用メモがてら、面白かった本とか今後読み返すであろう本の感想も書きたいと思います。

 

イラストレーターの方が突如難病になってしまった本。症状のしんどさの割に、絵がとても可愛らしくてとても読みやすいです。